アクアリウム

【アクアリウム】外部フィルターより底面フィルターがおススメ!コスパも良いし黒ひげゴケの発生を抑える!(2021年加筆)


はじめに・・・

これまで、外部フィルター派であった私が、90cm水槽を導入するにあたり、なぜ、底面フィルターを採用したのか。

今回はこの事についてお話させていただきます。

 

【結論】特に理由が無ければ「底面フィルター」一択

いきなりですが、逆に底面フィルターを選択できない理由をあげます。

底面フィルターがNGなシーン

1.ある程度、水流が必要な魚・水草を飼育する場合

2.レイアウトの都合上、底面式だと煙突部分が目立ってしまう場合(レイアウトで隠せばいいじゃん!by2021年追記、心の声)

3.飼料要求の多い魚で、底面式では物理ろ過が不十分

4.絶対にADAのリリィパイプを使いたい(昔の私がこれ)

5.雑誌等々を読んでも、あまり底面フィルターを推しておらず、信じられないし情報が少ない(資本主義の闇w)

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おおよそこの何れかに該当すると思います。そして、1~4に該当する場合は、もはやどうしようもありません。外部フィルターにしましょう!

外部フィルターも色々ありますが、エーハイム一択と思います。見せる外部フィルターであればADA一択ですね。

5であるならば、是非続きを読んでください。もしくは、すぐに買いましょう(笑)

 

「底面フィルター」がおススメの理由

1.コスパが最強。ほぼ初期投資のみですむ。初期投資も安い!

2.メンテナンスが非常に楽

3.飼育する魚が流れが強い環境を好まない場合も底面フィルターなら問題ない

4.コケの発生を抑えられる。特に黒ひげゴケ(私が底面式を選んだ最大の理由がこれ)

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この何れかに興味がある方は、次のリセット時や、水槽の新規導入時は是非底面フィルターでのろ過をお試し下さい!

 

そもそもなぜ、底面フィルターのろ過は雑誌等で取り上げられないのか・・・

私見も入りますが、そもそもなぜ底面フィルターでのろ過は雑誌等々で取り上げられることが少なく、外部フィルターばかりがクローズアップされるのでしょうか。

私が考える結論から言えば、「メーカーが全く儲からないから」これだけだと思っております。

外部フィルターの維持管理にかかるコスト

1.フィルター本体の購入費用

2.フィルター給排水を行うために水槽内に設置する機材の購入費用

3.フィルター内部に格納するろ材を購入する費用

4.フィルターへの給排水を行うホースを購入する費用

5.ホースや4の機材を掃除するための道具を購入する費用

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以上5点です。また、この中で1~2は一度買えば永く使える、いわば「固定費」ですが。3~5については消耗品なので、継続的に購入する必要があるランニングコストです。

分かりやすいイメージで言えば、プリンターです。本体は安いが、インクジェットで収益を稼ぐビジネスモデルですね。

また、設置型のゲーム機なども、同じビジネスモデル!ランニングコストで儲けるということ。

 

底面フィルターの維持管理にかかるコスト

1.底面フィルター本体の購入費用(超安い)

2.エアポンプの購入費用(超安いものは買わない方がいい、静音のものがおすすめ)

3.エアをフィルターに送るホースの購入費用(なんでもいい)

4.底面フィルターに設置するろ材の購入費用(最悪、無くても可)

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以上4点です。これらはほぼすべて一度購入すればしばらく使える固定費用ですので、外部フィルターと比べて圧倒的に金銭的負担が少ない!

全て新規で購入しても、3,000円以下ではないでしょうか。ちなみに、私の言う底面フィルターはエアポンプを使ったエアリフト式のろ過を指します。モータを使ってしまうと意味がありません。

このように、全く費用感の違う状況にありますが、ではいったいなぜ外部フィルターばかりがクローズアップされるのでしょうか。

 

アクアリウム用品メーカーは営利目的の企業

資本主義経済にとって当たり前の事ですが、各メーカーさんは営利を目的とした民間の企業です。決して慈善で事業を行っているわけではありません。よってメーカーさんが存続するためにも、お客さんに定期的に商品を購入してもらう事が必須なのです。

簡易な作りで単価が安く、一度購入すればしばらく再購入の必要が無い底面フィルターを、メーカーさんが広告費をかけて雑誌に特集を組み、宣伝し、積極的に売るでしょうか?

「外部フィルターの方が水量を稼げる」「濾過能力が高い」「止水域が無い」「ろ材を目的に応じて交換可(これはある面メリット)」など、外部フィルターの購入を呼び掛ける文言は多くありますが、そもそも収益を生まないので、おススメしたくても出来ないという現状があります。これは何もメーカーに限った事ではなく、おそらくショップも一緒・・・

 

ろ過について

底面フィルターを積極的に売れないことがわかりましたが、次は視点を変えてろ過の事を少しご紹介。

一般的に「ろ過」と一言で言っても、ろ過には「物理ろ過」と「生物ろ過」の2種類があります。

物理ろ過

ろ過層に入れられた目の大小さまざまなフィルターに水槽の水を通す事で、ゴミ(水草の破片や汚泥)を濾し取る事を目的に行うろ過

生物ろ過

自然界における食滅連鎖に代表されるサイクルの中で、生体に悪影響を与える物質を微生物を用いて無害な物質に変える(分解する)ろ過。

 

どちらが重要と言えば、圧倒的に重要なのは生物ろ過です。「水槽の安定=生物ろ過の環境が整う」と言っても過言ではありません。

要は、生物ろ過を行う微生物やバクテリアがきちんと定着するまでは、人が手を貸し、水槽内の環境を整えるということ。

よって、水槽立ち上げの初期は、人の手で有害な物質を換水により取り除く必要があります。だから立ち上げ当初は換水頻度を高くする必要があります。

特に、低床にADAから発売されているアマゾニアを使用した場合は、どうしても立ち上げ初期は水槽内を富栄養状態にしてしまい茶コケの発生を促進させてしまいます。

よって、特に立ち上げ初期においては毎日のように換水する必要がありますし、それ以外の低床を用いた場合でも、生物ろ過の環境がある程度できるまで、魚をはじめとした生体の投入を避けた方が良い。

また、外部フィルターを用いた場合においても、生物ろ過は外部フィルター内部でのみ実施されているのではなく、水槽内部でもセ生物ろ過は行われています。

この点、言われてみればそうですが、ちょっと盲点かと思います。

生物ろ過は、何も外部フィルターのろ過層で完成するという事はなく、水槽内においても構築されます。

だって、自然界には外部フィルターなんて、設置されてないですからね(笑)ソイルや流木、石など、いたるところに生物ろ過を行う微生物やバクテリアは沸いているため、別に外部フィルターが重要というわけではない。

ちなみに、どちらかと言えれば外部フィルターのろ材の役割は、PHの調整やブラックウォターの濁り吸着といった、補助的な役割の方が大きいと感じています。

私も、以前は弱酸性の環境をキープすべく、パワーハウス(外部フィルターを使う場合は、非常に優秀なろ材;パワーハウス ソフトタイプ Mサイズ 淡水用 1リットル)を使用していた頃もありました。ただ、単純に生物ろ過のみを目的にするのであれば外部フィルターは必須ではありません。

むしろ外部フィルターを回すことで、水槽内が洗濯機の様にかき回されることにより、有害物質が舞い上がったり、決して好ましい状況と言えない状況になると考えていますし、次にお話するコケの発生を促進すると思っております。尚、小型水槽ではこの点が非常に顕著で特に注意する必要があります。

2021年01月追記:

ちなみに、パワーハウスはソフトとハードがありますが、ハードタイプはpHの低下(酸性化)を抑制、ソフトタイプはpHの上昇(アルカリ化)を抑制します。

目的に応じて使い分ける必要がありますので、この点ご注意ください。メーカーページのQ&Aにの一読し、ご自身の水槽を見て決めるのが良いと思います(メーカーHP)。

 

底面フィルターでのろ過はコケの発生を抑制する(特に黒ひげゴケ)

アクアリウムを趣味としてのち、挫折して止めてしまう理由の一つに「コケ」にあります。こんなはずではなかった。コケが消えない。コケ取りの生体を入れても効果が薄い・・・などです。

尚、コケにはいくつか種類がありコケごとに対策方法が違いますが、その中で特に対処が難しく、一度発生すると撲滅が難しいのが黒ひげゴケです。

黒ひげゴケの対処方法は、まず第一に水槽内に黒ひげゴケを持ち込まない事。そして黒ひげゴケを食べてくれるサイアミーズフライングフォックスを入れる事などがありますが、フライングフォックスも、黒ひげゴケを食するのは幼魚の頃が最盛期であり、グータラな個体が来ると以降はただの「サンマ型の魚」になります。

またグルメで、大きくなった黒ひげごけは食べない個体が多いです(対策をしないと、大きくなる前に高確率で水槽外へダイブします。その名の通り・・・)。

私もこれまで何度も何度もこの黒ひげには悩まされており、黒ひげの対策として木酢液で処理したり(王道)、過酸化水素水をかけたり(邪道。ラン藻にはOK)しましたが、抜本的な解決にはなかなか至りませんでした。

黒ひげゴケの発生場所は、水槽内全域におよびますが、特に外部フィルターの給水口、排水口、そして排水された水が当たる場所が一番発生の可能性が高くなります。

これが意味するのは、黒ひげゴケの胞子が、集中的に当たる所に黒ひげゴケがくっついて大きくなっていくからでしょう。

逆に言えば、このような外部フィルターを導入しているが故の環境をなくせば、あるていど黒ひげゴケの発生を抑えられます。

私の使用フィルターの歴史は、外部フィルター → 背面式フィルター → 底面式フィルター という流れでしたが、黒ひげの発生は 外部フィルタ>背面式フィルター>底面式フィルター であり、外部式フィルターで黒ひげが大量発生した水槽を背面式(しかも、水流はポタポタと滴り落ちる程度)に変更したところ、黒ひげの発生が収まりました

そして。査収的に90cm水槽で底面フィルターを導入しましたが、昔のように黒ひげゴケに悩むことはなくなりました。

 

【まとめ】底面フィルターは最高です!

以上、底面式のメリットを、実体験を含めてお送りしました。

今後もよほどのことが無い限り底面式を続けると思います。

お金は有限なので抑える所は極力抑えて、ほかの機材にお金をかける方がいいと思ってます。メーカーさんにお金を使うのは、ろ過以外で使いたいと思います!

また、もはや真相はわかりませんが、

ADAの天野さんは晩年、極力水流の影響を抑えた水槽の環境構築を熱心に考えていらっしゃった。たとえば、リリィパイプスピンも、小型水槽で如何に水流の影響を抑えるかを目的に作られた。

ゆえに、もしご存命であれば、もしかするとADAから底面フィルターが発売されていたのかもしれない。との話もお聞きすることがありました。

 

今回、難しい話(黒ひげゴケの発生原因であるリンなどの話)はできるだけ端折ってお話しました。黒ひげゴケに悩みアクアリウムをやめようと考えているあなた!まだ早い!!

やめるのであれば、ぜひ底面フィルターを試して下さい!きっと楽しいアクアライフが待っていますよ!

本日は文字ばっかりですが、以上です!

2021年01月追記:

相変わらず底面が大好きですが、長期維持の観点で、ソイルが経年により潰れてくると底面フィルターのろ過機能が低下して水槽環境が悪化することがあります。

エアによるリフトアップ式で水を循環させる底面フィルターは、底面に使われいる砂、石、ソイルにある程度隙間が無いと、水の循環が妨げられ、そのポテンシャルを十分に発揮できないのではないかと思います。

よって、ある程度固く、目の粗い砂利等を使っていれば、プロホース等を用いた清掃でも長期維持は可能かと思いますが、ソイルはどうしても潰れてしまうため、結果的に目が詰まり、循環が悪くなることがあります。

ですので、ソイルを使う場合は、ソイルが潰れてきたと感じた段階で入れ替えるをご検討ください。

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