油膜との戦いの歴史
みなさんこんにちは。
皆さん油膜と戦っていますか(笑)?
私はやっとこさ油膜との戦いが終了しそうな気配が出てきましたので、ここで油膜との戦いの歴史の中から、対策方法を記載したいと思います。
そもそも油膜って??
油膜について色々とこれまで調べてきましたけれども、納得したかと言えば全然納得していません。
一つに微生物やバクテリアの死骸=油膜とか??そして原因が水槽内の残存酸素量の低下とか??
でも、例えそれでエアレーションをガンガンしたからと言って本当に解決するのか?
ちなみに私のこれまでの経験上エアレーションをガンガン行って抜本的な解決にはなりませんでした(あくまでも私の場合)。
また、以下に記載する方法の中で、水面にティッシュや新聞紙を落として濾す方法や、ADAのブッパ、エーハイムのスキマーを使うという方法も記載を除外します。
理由は一つ根本的な解決になっていない気がするから!(私見)
それでは行ってみましょう!今回も文章多め、写真皆無回です(笑)
1.とりあえず換水頻度を増やす
水槽メンテナンスの基本は、やはり換水です。基本的には1週間に1回1/3の量と思いますが、まずはこの換水頻度を増やしてみましょう。
ココで注意!
これまでの経験から1回の換水量を増やしてもあまり意味なく、頻度を増やす方が効果が大きかったです。
これは、換水により多かれ少なかれ水槽内にあるバクテリアや有益な物質が外に排水されてしまいますが、1回の換水量を増やしてしまうと特にバクテリアの絶対量が減ってしまうため。
結局は換水により物理的に油膜を除去しているだけであり、やもすると新たに別の油膜を発生してしまう原因に繋がる可能性もあります。
ですので、富栄養素の環境改善が目的という事を頭に入れた上で、頻度を増やしましょう!
この対策は、特に水槽立ち上げ初期に有効でした。
2.中和剤の量って合ってる??
中和剤の量、ちゃんと計測して中和してますか?適当にやっていませんか?
使用する中和剤の種類によっても適量は違うと思いますが、正直、キャップ半分とかいう基準は全くNGだと思っています。
どんな薬も適量を間違えば毒になります。ですのできちんと量を計測してあげましょう。
尚、計測方法も出来ればガラスのピペットを使って下さい。これは某アクアリウムのショップの店長さんに口酸っぱく言われました。
また、ガラスで出来ているため先端をぶつけるとすぐに割れてしまいますが、先端の保護のために、エアーチューブのソフトタイプをいい感じの長さに切って装着すれば多少雑に扱っても大丈夫です。
その場合は、液剤を適切に計量するのに影響ないように装着することがポイントです。あまりにチューブが長いとその部分で液剤を吸い取ってしまい本末転倒です。
3.中和剤の量合ってる?その2
またこれは非常に微妙な話なのですが、中和剤の商品に記載されてる適量が日本全国どこでも適量とは限りません。
その土地の水道水により残留塩素の濃度が異なることが原因。地下水くみ上げの所も結構ありますよ!
ですので、本当の適量はその土地によって変わりますので、残留塩素測定を行った上で適量を見出すのが本当です。
ん?面倒だって??ですよね(笑)
ちなみに我が家では、群馬の田舎のため表示の適量より少ない量を適量としています。表示の適量が5mlの所、0.3~0.4mlで中和しています。
基本は表示されている量を適量として、場合によっては量を少な目に調整するって程度でここはOKとしましょう。
4.エアレーションは適切??
冒頭で、エアレーションを行っても根本的な解決になっていない!という様な事を書きましたが、やはり水槽内の酸素量が少ない事は影響があるかもしれません。
特に飼っている魚が水面でいつもパクパクしていると酸素不足の可能性がありますので、油膜云々よりも酸素濃度を高める努力が必要になります。
我が家の90cm水槽は底面濾過で、かつ出来るだけエアレーションを抑えて水流を発生しないように管理しています。ですので今回の油膜発生の原因としてエアレーション不足を真っ先に疑いましたが、どうも違ったみたいです。
5.エサ、やりすぎてない?
エサの量が多い事も油膜発生の原因になります。
昔、餌の量は変わらないのにやけに油膜が発生する事があり、あの手この手を試しましたが一向に解決しない事がありました。
でもよ~く考えてみると、若干水槽が汚れるペースが速く、コケが発生しやすい環境になっている気がする。。。要は、水槽が富栄養の状態に偏っている様に思えました。
そうです。私の他に家族がこっそり餌をやっていたのです(涙)
確かに魚がエサを食べるシーンは非常に見ていて面白いものですが、やりすぎは良くありません。
飼っている魚の種類や、幼魚なのか成魚なのかによってもエサの適量は変わりますが、自分が給仕しているエサの量が適切なのかは、常時注意する必要がありますし、どうしてもエサの量を多くしなければならない場合は換水の頻度を上げ、水槽内の富栄養の環境を改善する手助けをしなければなりません。
自然界は常時新鮮な水が流れてきますが、水槽環境ではなかなかそうはいきません。ですので、そこは飼っている人間の責任として環境改善のために腰を上げましょう(笑)
6.液肥や体表保護液あげすぎてない?
エサやりすぎてない?に若干近いのですが、液肥や魚の体表を保護する液剤を添付しすぎていませんか?
これもまた過剰な添加は悪でしかなく、水槽内が富栄養に偏るとコケの問題も出てきますので適量を意識する必要がありますね。
少し話題が逸れますが、液肥の添加って本当に難しい!
液肥なんでアクアリウムを初めて始める方にとっては挫折のリスクでしかないので、全く買う必要が無いとさえ思っています。
特にあの、中和剤としても使える液肥。あれがやばい!
→【アクアリウム】はじめての人が犯す12の失敗と、その解決方法
この記事にも、液肥添加については書きました。
7.フィルター詰まってない?
我が家の場合は底面濾過なので、これは該当しませんが、外部フィルターを使用されている場合は注意が必要。前回の掃除をいつやったか覚えていらっしゃいますか?
外部フィルターの、特に物理濾過を担当しているスポンジフィルターが汚泥によって詰まっている事が、油膜発生の原因という事があります。
私も昔、外部フィルターを掃除したところ油膜の発生が収まった事がありました。
ですので、しばらく外部フィルターの掃除をされていない場合や、最近排水部からの水量が落ちたと感じる方は外部フィルターの掃除をしてみて下さい。
これもぶっちゃけ、油膜云々に限らずに定期的に実施すべきメンテナンスの範囲ですけどね(笑)
ちなみにバクテリア保護の観点から、濾材を水道水で洗うのはNGですので飼育水で洗いましょうね(あたりまえか!)!
8.カリウム不足じゃないですか?
液肥の添加は基本的には要らないといっていましたが、カリウムだけは別と考えています。
よく、水草をトリミングした際に油膜が発生し、しばらくすると油膜が収まるという話を聞きますが、これは単純に、トリミングにより水槽内の浄化作用が低下した事に起因し、それが水草の成長により落ち着くという事です。
ですので、トリミング直後は仕方ないとしても、トリミング直後でもなく、水草をそこそこ入れているのに・・・という場合には、光合成効率が低下している場合があります。
もちろん、光合成の効率を低下させる作用はカリウムの他にも多くあり、Co2の未添加、光量不足などが代表的かと思いますが、そこが十分に担保されている場合はカリウム不足を疑うのが良いと思います。
植物の光合成にはカリウムが非常に重要で、これが不足すると色々な不具合が起こります(光合成の効率低下、葉が内側にカールするなど)。
ちなみにカリウム添加については多くの商品が発売されており、私が大好きADAからも「ブライティK」が発売されています。
でも、高いんや!
ですので私はどうしているかと言うと、ADAのブライティKのボトルが非常にカッコイイのでまずは1本こちらを購入して使い、あとはチャームでカリウムの粉を購入して自分で作っています。
そして自分で作ったものをブライティKのボトルに詰めればあら不思議!見た目にカッコイイカリウム添加ボトルの出来上がりです(デザイン性が高いADAのボトルの再利用ですね)。
ADAのボトルの良い所は、1プッシュで1mlの液剤が出るので非常に添加が楽!
お値段なんと200円台(笑)
これでカリウム添加材が500ml作れます!どうですか?コスパ最強でしょ??
ちなみに、カリウムと水を混ぜるときに溶解熱が発生します。
私、学生の頃に習ったのかどうかも覚えていませんが、かなりびっくり感動しました。
水槽が例え富栄養の環境になったとしてもその栄養をガンガン消費すればOKです。水槽立ち上げの際に水草はモサモサで入れなさい!という理由がここにあります。富栄養の環境であっても、ガンガンその栄養を消費する何かがあればOK。
そういえば昔、ヤマザキカズラを水槽に追加したら水槽の浄化作用が抜群に良くなった経験があります。
ヤマザキカズラの水槽浄化作用については「良い」という事は認識していましたが、あんなに良くなるとは思いませんでした。
9.対策をコロコロ変えていない?
油膜対策の方法はこのようにたくさんありますが、コロコロコロコロ対策方法を替えていませんか?
油膜発生の原因が、いくつかの要因によって引き起こされている場合はそれぞれ対策が必要になりますが、対策を講じたからと言っていきなり油膜が無くなる事はあまり有りません。
ですので、対策を講じたら1~2週間はその対策を継続して様子を見て、ダメならほかの手法を試す。という確認の期間を必ず設けて下さい。
以前、色々な油膜対策を一気に試した際に確かに解決はしたものの、いったい何が原因なのかが分からなかったことがあります。
生き物のいる水槽を実験にしている様で気が引けるとも思いますが、長い目で見れば経験の蓄積を最短で行っているとも言えるため、ここは辛抱強く行って下さい。
本当はこの様な比較実験を行うために、同一環境の水槽を複数用意してそれぞれ別々の油膜対策を講じるのが一番早いのですが、そうとも言ってられないのが趣味でのアクアリウムだと思いますので。
10.ゴミが水槽内にたまって無いですか?
換水にも関係ありますが、魚のフンに限らず、水草の葉っぱやエビの抜け殻、そしてもしかすると飼育していた魚の死骸が水草や流木の陰に隠れているかもしれません。
この様な理由により水槽内の環境が悪化した事に起因して油膜が発生しているケースもありますので、よくよく観察してみて下さい。
11.時間経過で解決するよ
最後の最後でブン投げる方法ですみません。
魚も元気!水草もシャキシャキで成長しており、油膜発生以外は何も問題ない!加えて色々手を尽くしたけれど状況が改善しない!っていう場合は、一旦油膜に対して気を使うのは止めてほっときましょう。
ここまで記載した内容の他にも鉄分などの微量元素の問題など、考えられる事はありますが、油膜にキリキリしてアクアリウムそれ自体が嫌になってしまったら元も子もありません。
水槽内の環境については、長期維持をする中で自然と出来上がってくるという側面がどうしてもありますので、半年、1年、2年と経過した水槽はトラブルの頻度がどんどん下がってきます。
ですので、時には自然に身を任せて待つという処方箋が有効な事もありますので、是非試してみて下さい。
本日は以上でーす。
ちなみに、今回の我が家の水槽の油膜発生原因は「カリウム不足」の様でした。
ちゃんちゃん。
2021年01月追記
最後にぶん投げていますが、これは本当だと思います。
不思議と油膜はいつの間にか消え、よほどのことが無い限り見ることはありません。
今回は書いていないですが、新しいレイアウト素材(特に流木)を入れた時も、油膜が発生しやすい印象です。
ただ、それでも油膜は見ていて気持ちの良いものではありません。
ですので、水槽が安定するまでは、ADAのブッパやエーハイムのスキマーを使って、見た目だけでも油膜をなくしてしまうのも、精神的なストレスが無くなって良いと思います!